2017年J1リーグ第3節。
開幕戦に続き、第三節も天候に恵まれたホームスタジアム。自分が住む街に愛すべきチームが存在していることに喜びを噛みしめながら、いつもの高菜ラーメンに舌鼓を打った。
今日こそは勝ってくれるだろう。
そんな期待が、この後見事に崩れ去ることも知らずに…。結果は1−2で敗北。
前節までは内容は良かった。しかし今回は、内容すら最悪だった。守備は崩壊。上積みが必要だった攻撃はトーンダウン。
これで、J2に降格した2014年シーズン(開幕2連敗)よりも悪いスタートになってしまった。ワースト記録の開幕4連敗。悪しき2007年に次ぐ、体裁の悪さだ。
上位定着。
我々が夢物語で終わらせてはいけない至上命題を、今シーズンは達成することができるのだろうか。
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ハイライト
俊輔のFK。敵ながら惚れ惚れ。この失点は俊輔を褒めるべき。
これから行くぞという我々サポーターのモチベーションがグッと下がってしまった。
萎えた気持ちに勇気を与えた慎太郎のゴール。もっとプレーを長く観たかった。
サッカーにたらればは禁句だが、これが入っていれば…。カミンスキーのセーブに拍手だ。
渋谷監督 試合直後のコメント
DAZN(ダゾーン)で語った試合直後の渋谷監督の言葉を記録しておきます。監督会見については、公式サイトをご確認ください。
今日の試合を振り返って
いや、もうスタート…。前半、後半とスタートのところで失点して後から追う形でしたけど…。
選手は最後までしぶとく戦って、まぁ、1点獲れてなかったので。ホントは2点目、3点目といきたかったんですけど、相手もしっかりと守られて、そこを打ち破れなかったのはちょっと残念でした。
次に繋げるためにはしっかりとトレーニングしていきたいと思います。
どうやってこの苦難を乗り越えていくか
しっかりと点を取らないと勝点3は獲れないので…。(失点を)ゼロで抑えられるようなしっかりとした守備っていうのが非常に重要かなと思います。攻撃の方は何回も何回もやり続けなければいけないなと思っています。
次節に向けて
3連敗という形で、今日もたくさんの応援に来ていただいた方々に大変申し訳ないです。とにかく全員で前を向いて戦っていきたいと思います。
解説 小村徳男氏のコメント
前半後半のスタートで失点してしまったのは想定外だったと思います。
(攻撃はやり続けないといけないということですが)どのチームも攻撃は難しいですから。相手もしっかりと守ってきますし、そこをどうやって崩すかっていうと、日々の練習だったり、やり続けることっていうのは大切ですよね。
大宮はボールを持てていますけど、その中でもちょっとミスが多かったなという印象です。ただ、中盤以降は落ち着いてボールを回せる時間帯も増えましたし、選手の配置を変える(マテウスの位置)ことによっていい形の攻撃もできましたから、これをどう得点につなげていくか…。
大宮は主導権を握っていたと思うんですが、その中でジュビロの堅い守備に「攻撃の怖さ」っていうのがなかなか出させてもらえなかったですよね。1点返した後は流れが(大宮に)傾いてきたんですけど、その後のジュビロの守備のブロックというのが非常に硬かった。効果的な攻撃っていうのが、ちょっとできなかったかなという印象です。
やはり早くこの流れは断ち切りたいと思いますし、ひとつ勝つことによってチームも浮上していけると思います。もちろん個々の能力は高い選手が揃っていますから、守備をベースに攻撃をどう組み立てていくかですよね。
ミスを恐れるな。チャレンジしてくれ!
今シーズン、最もイライラした試合だった。多くのサポーターが同じ思いでスタジアムを後にしたのではないだろうか。
ポゼッションを意識するあまり、チャレンジする姿勢が見られなかったのは残念。ミスを恐れてなのか。横パスとバックパスばかり。これで上位に定着できるわけがない。観ている方もエキサイトできない。
数字にも現れている。大宮のボール支配率は62%にもかかわらず、選手の総走行距離はジュビロより5キロ近く短い。シュート数もジュビロより下回る。
チャレンジすること。勇気を持つことを、今日の大宮は忘れてしまったのだろうか。
チームスローガンは「挑む」だったはず。
なら、挑んでくれ!
チャレンジした結果のミスは見ている方も悪い気はしない。だが、ミスを恐れてミスをするのは、どうしても感心できない。
もちろん、チームの戦術は素人がとやかくいえる立場ではない。だが、素人でも何となく気がつくものがある。それは間違いない。
良いところもあった今節
散々な第三節だったが、良かったこともある。
今もっともノッている男、清水慎太郎だ。
彼が出てきてスタジアムの雰囲気が変わったのは間違いない。事実、反撃の狼煙を上げたのは彼だ。ベンチスタートの悔しさを払拭するべく、魂を込めたヘッド。練習試合でも爆発しているだけに、コンディションは上々なのは火を見るより明らかだ。個人的には、もう少し長く、彼のプレーを観ていたかった。
岩上の登場も魂を揺さぶった。
ロングスローをするまえに肩をぐるぐるまわすあのシーン。燃えないわけがない。まさに、彼の真骨頂だ。少ないプレー時間だったが、惜しいシュートも放っている。「10番を奪われた男」という負のイメージを、今シーズン、思う存分払拭してくれることを願わずにはいられない。
また、前回問題視された入場列整理。スタッフの努力が功を奏したのだろう。今回はとても快適かつスムーズだった。席取りに殺気立つ雰囲気はどうも好きになれない。それだけに、今日の仕事にはスタンディングオベーション!
何か(問題が)あったら、いつでも声かけてください。
列整列をしていたサポーターに社長がそんな言葉をかけていた。文句を言うのはカンタンだ。だが、我々が想像できないような努力を、クラブはしているのだと想像できる。頭が下がる。
まとめ
とは、フランス皇帝ナポレオンの言葉だ。
イライラしたからといって、私たち自らがこの苦しいチーム状況を変えることは絶対にできない。やるのは監督であり、選手たちだ。
今日のマッチデープログラムに、こんな言葉があった。
流れを変えるゴールを
我々は、流れを変えるコールをするしかない。
試合終了後のブーイングはチーム愛だったかもしれないが、今日のことは忘れたい。次を信じたい。ただそれだけだ。