日立台は晴れ。一方の大宮は曇天。まさに、サポーターの心を暗示するかのような日だった。試合後の一件が、さらに心を重くする。
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サポーター、渋谷監督に解任を迫る
客席をじっと見つめる和田と岩上。気丈に振る舞い選手たちに声をかける加藤。困惑し、何度も頭を下げる山越。抗議するサポーター。「辞めないの?辞めないの?」と渋谷監督に詰め寄ったのだろうか(実際のところはわからない)。熱い気持ちを伝える渋谷監督。ブーイング。拍手。沈黙。あの瞬間、さまざまな想いがゴール裏にうごめいていた。
4−2の敗戦。スコアだけみれば、複数得点は明るい材料だ。しかし、ポジティブになれないほど内容は深刻だった。バックパスと横パスからボールを奪われて被弾するのは、もはや大宮の負けパターンになのだろうか。
たしかに塩田のミスは痛かった。もったいないプレーだった。しかし、あれだけが敗戦の要因となったわけではない。
気になったのは、オフザボール。スペースへ献身的に走る選手が、柏には何人もいたが、大宮は皆無だった。ボールを奪われるのを恐れているのか。それとも、監督の指示なのか。ネガティブな見方をすると、仲間を信じられないのか。
いずれにしても、先日のルヴァンカップ清水戦が嘘のようだ。
戦う姿が、みたい。それだけ
良い試合を見せてくれた次の試合は期待を裏切る。悪いときの改善点を、再現してしまう。なぜ、こうなってしまうのか。やはり、渋谷監督が悪いのだろうか。それとも選手たちが戦術に疑問を感じながらプレーしているのか。
サッカー解説の都並敏史氏が、傷心の大宮サポーターたちをなぐさめていた。
結果はもちろんですが、やっぱり一生懸命応援しているわけですから。「戦っている」という感じがみたいじゃないですか?
大宮の選手たちは全員頑張っていました。ただサポーターのみなさんの目線からしたら「もっとスカッと行けよ!」っていう感じは残っちゃったと思うんですよね。
まとめ
そうなんだ、都並さん。せめて戦う姿勢ぐらいは見せてほしい。だって、エンターテイメントなんだから。
渋谷監督がゴール裏のサポーターと向き合ったのは、少なくとも彼が戦っている証拠なんだと思いたい。このまま渋谷監督でいいのか。解任すべきなのか。いずれにせよ、選手補強がマスト条件であるのは間違いない。
辞めろというのは、カンタンだ。あいつが悪い。がっかりだ。文句なんか誰にでもいえる。問題は、これからどうするかだ。
いまは、下を向いている場合ではない。