天皇杯で神戸に弄ばされた大宮。佐相壱明選手にこれだけは言っておきたい

Season 2019
佐相君、小川慶治朗に手を焼いたというよりは、プレーに確信をつかみ取る過程なんだろうなぁ。

イニエスタやビジャが大宮公園でプレーするかもしれないという奇跡に備えて、天皇杯3回戦はバックスタンド最前列のチケットを購入した。

万一、彼らが登場することになったら、神レベルの選手を小さなスタジアムで親近距離から拝める大チャンスだったしねぇ。

だけど予想どおり、ビジャ、イニエスタはおろか、ポドルスキやトーマスフェルマーレンも拝めなかった。まぁ仕方ない。

一応、バルサB時代にバブちゃんとともに苦楽をともにしたサンペールが試合前に抱擁しているシーンを見ることもできたし、サンペールのプレーを短時間ながら見られたことは幸運だったのかも。

要は、大宮がJ1に昇格すれば良いだけの話なんだけど。

応援を強要されることなく、静かにビールを飲みながら自分のペースで応援するのも悪くない。それにしてもキック前のビールって何なんだろう。うますぎるっ!

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まぁ神戸サポーターとしては、大事なリーグ戦の真っ最中に、たかだが大宮相手に主力を帯同させるわけないだろというのが本音だろう。

それでもフィンク監督は、ダンクレーやこの日デビューしたオマリ、山口、飯倉あたりをスタメンで使ってきたのだろうから、一応、J2上位の大宮を少しはリスペクトしてくれたんだと思う。

ちなみに、ダンクレーは元大宮のFWラファエルも在籍していたボタフォゴに在籍していた選手。在籍期間はわずかに2013-14シーズンに入れ違いになっているようだが、鹿島アントラーズや浦和レッズの監督を務めたオリヴェイラがボタフォゴで指導した時期と同じ。

Jリーグを長年見ていると、そんな想いも巡らせることができる。
そこがまたいいところだよね。

飛車角抜きだったとはいえ、エリート集団なのは否定できない。でもなぜあの順位なのか…

それにしても、昨日の大宮はコテンパンにやられすぎだ。。

ひとつわかったのは、現有戦力でJ1に上がっても通用しませんよってことなのかな。それにしても小島や大山のところでボールを奪取できなかったのは痛かったなぁ。渡部と中村と一緒に組んだCB菊池は相当しんどかったろうな。

さて、もともと不純な動機で天皇杯に足を運んだのもあるのだけど、本当の目的は佐相君のプレーをチェックしたかったからだった。

今季、サードストライカーとしての覚醒が求められている佐相君にとって、天皇杯の出場は、チャンスをつかみ取る絶好の機会だ。

しかも今、彼は人生で最ももがき苦しんでいるはず…と、大きなお世話ながら、勝手に想像している。

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もちろん、理由はある。

同期入団したMF奥抜は、一足先に出場時間を延ばし、今ではスタメン組として大宮には欠かせない選手となった。ゴールも今季3得点も決めており、高木監督は「この前、シュートを外したが最も面白い存在」として将来を期待されている。

4年間一度も出場機会に恵まれなかったGK加藤有輝だって、今年に入り数少ないチャンスをものにした。笠原が怪我で不在ということもあるが、ここ数試合の活躍ぶりを見ていると、今や大宮の守護神に定着しつつあると言って良い。

また、佐相君にとって最も脅威となるライバルは、1年後輩のFW吉永の存在だろう。彼も入団した2019年シーズンから、いきなりスタメンに定着。プロ初ゴールも、吉永に先を越されてしまった。いまだA契約を得ていない佐相君にとって、ライバルの活躍はどれだけプレッシャーになるか想像にたやすい。

昌平高校時代の一年先輩である松本泰志(広島)は代表入りを果たす面目躍如の活躍ぶりだし、同じく一年先輩の針谷岳晃(磐田)も今シーズンは徐々に出場機会を増やし、チャンスをつかみかけている。

プロとして、これ以上遅れをとるわけにいかない。そうやって毎日苦悶しているのではないだろうか?

そんな佐相君。昨日のゲームを見る限りでは楽観的になれる状況ではない…と感じてしまった。

高木監督に見守られる佐相君。小川慶治朗に手を焼いていたというよりは、自分のプレーに確信を持てていないだけなんじゃないかしら。いや、確信をつかみ取るには、反省が必要で、彼はまだその過程なんだろうなぁと考えたりする。

正しいプレーをしているんだけど、心に残らない…といった感じか。恋愛でいると「良い人」で終わるパターン。反面、逆サイドで途中出場した酒井は、ミスはするけどパワフルだったし、印象に残る。結果、モテちゃってるみたいな。。。

一緒に試合を観戦した息子は「試合はつまらなかったけど、奥井のすごさがよくわかった」と言っていた。

たしかに奥井も印象に残るプレーができる。ひょっとしたら、プロだからこそ技術の高さは必要最低限持ってなくてはならなくて、上に這い上がる選手はそれ以上の武器を持ち合わせていなければならないってことなのかも。

けど、逆境こそが自分を成長させる最大のチャンスなんだよね。

相手を後ろに背負いつつも猛スピードで反転し、
裏のスペースへ猪突猛進する佐相君をいつか見たいし、
彼なら絶対にやってくれると信じているぞ。

もっとも、佐相君じゃなくて、佐相って呼ばれる選手に早くなってほしいものです。

今シーズン中に、ひとつでも結果を残さないといけない。
そんな瀬戸際を彼はどう乗り切るのだろうか。

自分に降りかかる逆境と重ね合わせながら、彼の奮闘を期待したい。

頑張っているのが伝わってくるだけに、もどかしい。

つまり、大宮サポーターが彼にできることは、
無責任な野次なんかじゃない

勇気をあたえ、奮起させること

…ってことの方が、大事なんじゃないかって思ったりするんだけどなぁ。