大宮アルディージャ

FIFA公認国際アシスタントレフリー名木利幸さんの副審ノウハウまとめ

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先日、スカパー!で国際アシスタントレフリーの名木利幸さんが、実に興味深い副審秘話をしていました。名木さんはブラジルW杯の開幕戦でジャッジをしているかたです。

審判経験者にはとてもためになる話でしたので記録しておきます。

ジャッジでわからない場合はどうするか?

わからないことは(フラッグを)挙げれません。

(ジャッジの正確性は)近年あがっていて、ざっくり言うと昔7割が今9割になってきました。ミスを分析したわけではないけれど、オフサイドポジションにいるのにオフサイドとしなかったケースより、オフサイドポジションではないのにオフサイドにしたというケースのほうが多いですね。
名木利幸

無線システムについて

ゴール前の得点が狙えるFKの管理監視、役割分担が大きく違ってきました。誰が誰を蹴ったかを無線で主審に伝えている。2、1蹴った!とか伝えています。321蹴ったではFKタイミングが合わないので(そのぐらい端的に話しています)。

副審の息遣いは無線で聞こえたり、聞こえなかったりします。ただ、笛の音はノイズキャンセリング機能によって聞こえないようになっているんですよ。

試合の無線の会話については、第三者は聞いていません。現場で言うと4人の会話になっているんです。
サッカー審判
photo credit: Ingy The Wingy via photopin cc

レフリーのスプリントについて

W杯では、主審は40メートル5.9秒で走らなければならないです。副審は5.8秒が必須。これを90秒休んで6本走ってクリアしなければW杯で選出されません。1月に召集がかかり、3月末にFIFAの本部でスプリントランを実施。実際に、この時間で走ることができずに落選した審判がいます

レフリーへのクレーム

「副審としてこういう文句はやめてくれというのはないのか?」という質問に対して。

若い時は今と対応が違っていて、正直カチンときていた。ただ、経験がないとそうなってしまう。副審はライン際なのでスタンドからもガンガン言われることがある。ただ、それも考えようで、気にかけて頂いてありがたいなと思います。皆さんが一生懸命応援されているので、それはわかります。
名木利幸対談

オフサイドラインの駆け引き

オフサイドラインを駆け引きしているような、たとえばゴン中山とか佐藤寿人とか、選手のプレッシャーというのは凄いのでは?という質問に対して。

そういうトップの選手というのは、レフリーにメッセージや確認作業を行ってきます。たとえば、どれだけオフサイドラインを出ていたのかとか。それは俺だったのかとか。その質問に対しては、1メートル出ていたとか、わかりやすく伝えています。そこの意思表示をしないと、良いゲームにはならないですから。

また、アタッカーの話で言うと、目標物をきちんと設定していると思うんです。たとえば、副審がどこにポジションをとっているかを確認しています。副審がここにいるから、オフサイドラインはここまで潜っていけるとか。そういうのはやっている選手がいます。ラインに出るタイミングは佐藤寿人さんとかはすごく観ています。たぶん、僕ら(副審)のポジションは視野に入っていると思いますね。

Jリーグでこの人は速いとかはありますか?

京都の大黒将志選手はものすごく速いです。40m、50mのスプリントはみんな速いと思うんです。でも、ラインを突破してからボールを触るまでの速さはすごいです。そのギャップの作り方で、副審を利用するというのは良いと思います。

オフサイドラインを見るときに、ずっとラインを見ているとパスの出処がわからなくなってしまいます。いかにラインを見ずに試合の戦況を見ていくかというのは大事ですね。ラインだけを見てても、パスの出処はわからないですから…。だから、副審は通信機器は右耳につけるんです。左側でパスの出る瞬間を左耳で聞けるからなんですよ。

オフサイド
photo credit: AusRef via photopin cc

フラッグを下ろすタイミングに余裕が出てきた

W杯を経験して、あまり細かいことを気にしなくなりました。全体をざっくり見てみて、流れを読むようになりました。状況としてこうだから常識的に考えてこう判断するとか…。そういうところは経験しました。フラッグの挙げ方もあえて長くしました。ゴールキックひとつにしても、昔は1,2,3でフラッグを下ろしていたんです。今はボールボーイがGKに出すタイミングまで挙げています。全体に伝わるまである程度時間がかかるんですよね。

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