先日の浦和×鳥栖戦で勃発した「JAPANESE ONLY」問題。
Jリーグは、人種差別であると認識しているようですが、一体、浦和にどのような処分を下すのでしょうか。
※本記事更新直後、浦和にけん責と無観客試合処分が下されました。また、浦和は当該サポーターグループに無期限活動停止、当該メンバーに無期限入場禁止処分、さらに弾幕、ゲーフラなどの掲出を禁止すると発表しています。
Jリーグ側から見た浦和への空気感
Jリーグで1番厳しかった処分は、2008年。浦和のホームG大阪戦で勃発した両サポーターの衝突。当時、裏側に制裁金として2000万円の支払いを命じています。
周知のとおりその後も浦和サポーターによる問題はたびたび報じられており、リーグ関係者やピュアなサポーターにとっては眉をしかめるとこもあったでしょう。
なかでも、今回の件で処分を重く見られそうなのが、2010年仙台戦での人種差別問題。サポーターが差別的な野次を仙台の選手にしたことで、リーグから500万円の制裁金を徴収されている経緯がある点です。
スポーツ報知の記事によると
当時の鬼武健二チェアマンは「今度差別発言があった場合は10倍ぐらい重くなる」と話していた。
とのこと。
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事実ならば、今回はこんなもんで許すけど次はもうシャレにならないよ…という、雰囲気がリーグ側にあると予想できます。
加えて、今年から村井チェアマン率いる新体制となったこともポイントとなるでしょう。
アジア進出を起爆剤としたいJリーグにとって、人種差別問題はまさに水を差す出来事。村井さんがどのような処分を科すのか、世間は注目しています。
仮に予想をはるかに下回る甘い処分が下されるならば、村井体制そのものを疑う声も噴出しかねません。
問題が問題だけに、人種差別に特に厳しいFIFAも黙ってはいないという声もあるようです。
浦和に科される制裁内容は?
さて、本題です。
Jリーグの処分について、考えられるのは次のとおりです。
- 〈1〉けん責
- 〈2〉制裁金(1億円以下)
- 〈3〉中立地で主催試合の開催
- 〈4〉無観客試合の開催
- 〈5〉試合の没収(スコアは0―3とする)
- 〈6〉勝ち点減(リーグ戦で最大15点まで)
- 〈7〉出場権はく奪(リーグ・カップ戦での違反行為に対して、次年度のリーグ・カップ戦が対象)
- 〈8〉下位ディビジョンへの降格(1つ以上の下位へ)
- 〈9〉除名(総会で4分の3以上の多数決必要)
※スポーツ報知参照
今度差別発言があった場合は10倍ぐらい重くなる
という鬼武前チェアマンの発言を元に処分を想定すると、こう。
上記発言があった2010年、浦和に下された処分は制裁金500万円。
この10倍ということは、制裁金にして5000万円。制裁金処分の上限は1億円ですので、単純に10倍ならばその範囲以内で収まるはずですが、デイリースポーツにはこんな記事が。
「もう、お金(制裁金)で済む問題じゃない」。
サポーターがまたも問題を起こした浦和に対して、
Jリーグのある関係者は、制裁金ですまさず、
さらに踏み込んだ罰則をクラブに科す考えを示した。
ということは〈3〉中立地で主催試合の開催 以上の処分が予想できます。
さらに、デイリースポーツによると
制裁金以上に重い処分として、
最大で15点の勝ち点剥奪か、無観客試合を視野に入れているもようだ。
このような処分が下されれば、史上初となる。
とありますが、どうでしょう。
おそらく、どんなに重い処分でも 〈5〉試合の没収(スコアは0―3とする) ぐらいまでかもしれません。
村井チェアマンは一体どのような判断を下すのでしょうか。
次節Jリーグが開催される15日前には処分を発表する模様。注目です。
参考:インテルのケース
ちなみに、長友佑都が所属するインテルの場合。
昨年12月に開催されたミラノダービーで、インテル側のゴール裏から差別的チャントやブーイングがあったそうです。
これに対する処分は、ゴール裏閉鎖処分。
1年以内に同様のチャントなどがあった場合、2試合の閉鎖処分となるようです。
参考にした記事
スポーツ報知 http://hochi.yomiuri.co.jp/soccer/jleague/news/20140312-OHT1T00218.htm
デイリースポーツ http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140312-00000005-dal-socc
GOAL http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140312-00000018-goal-socc